どんなに羨ましく思っても、どうにもならないことぐらい分かってる。



それでも、昔の葵を知ってるみんなに嫉妬しちゃうのは、私がおかしいからなんだろうか。



過去に戻れるならば。

葵と中学が同じだったら。

中学の時から葵と知り合っていたら。



今日みたいに、みんなで連んだりして毎日が楽しかったのかもしれない。



特にみんなは中学時代の話を私の前でしないし、だから私も一緒に居るときは気にしない。



でも、たまに自然に中学時代の話をする時がある。



私だけが入れない。

私だけが知らない。

そんな話を、みんなでする時がある。



でもそれは決して私に対する意地悪でもなんでもなくて、


ただの雑談の一つ。



でも私は、その雑談の一つにも入れない時がある。



それが、みんなが普通に楽しんで話してるから逆に私は寂しくなる。



………でも言えない。



だって、これは葵にもゆずにも菊哉にも悪友たちにも言ったってどうにもならないこと。



だから、言えない。

言わない。



私は、このままでも十分楽しいから別にいいんだと。



そう思うことにした。




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