ー帰り道ー 家が立ち並ぶ道を歩く。 久しぶりの学校、部活。 どれもあたたかい。大切な、俺の居場所。 そんな時、ひとつの通り過ぎた家の中から幸せそうな家族の笑い声が聞こえて思わず振り返ってその家を見た。 その時、脳裏によぎった母さんと父さんの笑い声。その輪の中には玲奈もいた。 俺はもう泣かない。姉ちゃんを守らなきゃ。 そうして俺はまた止まっていた足を再び動かしだした。