可愛い俺の仔猫ちゃん

神社には大勢の人で溢れかえっていた。

「うわー…」

「俺人混み苦手…」

空月が眉間に皺を寄せている。

多いのは毎年わかっているけれど、目の前にするとやっぱりきつい。

「月陽、ちっこいからすぐ見えなくなって迷子になりそう」

「大丈夫だもん」

翔輝にそう言うが、実際人混みに呑まれたらすぐはぐれそうだ。

「つーきーひ、手繋ご?ほら」

「うわ、ここでイチャイチャすんの?」

「はぁ?どこがイチャイチャだよ!はぐれないため、なんなら空月も繋ぐか?」

「やだよ。俺は大丈夫だし」

そんな会話の間に顔を赤くする月陽。

「月陽、単純にはぐれないためだから。ほら」

「う、うん」

そう言って、手をぎゅっと握った。

「ちっちゃい手」

「そんなことないよ!」

仲良く手を繋いだ2人の横を少し離れて空月が歩いた。

「おみくじ!」

3人は手を叩いて拝むと毎年恒例のおみくじを引く。

「おっ、中吉!空月と翔ちゃんはー?」

「俺は吉。良くも悪くもって感じ」

苦笑いをしてそういう翔輝。

「じゃーん、大吉」

空月はドヤ顔気味でそう言った。

「うわ!いいな、空月!」