嘘とワンダーランド

「どうする?

少し早いけど飲みに行くか?」

お酒を飲む動作をしながら京やんが聞いてきた。

時間は3時を過ぎたばかりだけど、開いているところは開いているかも知れない。

「失った恋の励ましをしてやるよ」

ニッと得意気に笑った京やんに、
「今日はいいや…」

わたしは呟くように答えた。

今はお酒を飲んで忘れようと言う気分にはなれなかった。

「そうか…」

京やんは呟くように返事をした後、
「まあ、ゆっくり休めよ」
と、言った。

「じゃ、また明日な」

京やんがそう言ったので、
「また明日ね」

わたしは言った。

京やんが手を振りながら、わたしの前を立ち去った。

わたしは彼の姿が見えなくなるまで、手を振った。