嘘とワンダーランド

「何ですか、それ…」

夫と妻の関係って、課長は一体何が言いたいのよ。

「夫が妻の無断外泊を心配して何がおかしい?」

おかしいって、わたしの行動には一切口を出さないと宣言したのはあなたの方じゃないですか!

「わたしがどこへ行こうが、あなたには関係ないじゃないですか!」

カッとなって、わたしは怒鳴るように課長に言い返した。

「課長、わたしの行動には一切口を出さないって言いましたよね?

それって、ルール違反じゃないんですか?」

早口でまくし立てるように言ったわたしに、
「それは、その…」

さっきまでの饒舌なところはどこへ行ったのかと聞きたくなるくらい、課長はモゴモゴと口ごもってしまった。

「わたしがどこへ行こうが、それはわたしの勝手です!」

怒鳴るように課長に言い返すと、わたしは靴を脱いだ。

「おい、話はまだ終わって…」

引き止めようとした課長を無視すると、わたしは寝室の方へと足を向かわせた。