嘘とワンダーランド

お父さんはマジマジと観察するように和也くんの顔を見つめた後、
「――俺の孫なのか…?」

呟くように、お姉ちゃんに聞いた。

「うん…。

報告がとても遅くなっちゃったけど、この子は本当にお父さんの孫だよ…」

そう言ったお姉ちゃんに、
「抱いても、いいのか…?」

お父さんが聞いた。

「うん、和也もおじいちゃんに抱いてもらえたら喜ぶと思うから…」

お姉ちゃんは首を縦に振ってうなずくと、お父さんに和也くんを渡した。

「そうか…」

お姉ちゃんの腕から、お父さんは和也くんを受け止めた。

「勝手に出て行ったうえに、子供まで作りやがって…」

そんなことを言うお父さんだけど、目は潤んでいた。

お姉ちゃんは伊園さんの隣に座ると、
「本当に、ごめんなさい…」

伊園さんと一緒に、お父さんに向かって頭を下げた。

「ごめんで済んだら、警察なんかいらねーんだよ」

お父さんが呟くように2人に言い返した。