嘘とワンダーランド

課長の車で『ニコニコ横町』の交番へと向かった。

その間に伊園さんにお姉ちゃんが見つかったと連絡をした。

閉まっている交番のドアをたたくと、
「夜分遅くにすみません。

福田…えっと、籍を入れたって言ったから伊園かな?」

「んなもん、どっちでもいいだろ」

「でも、お姉ちゃんの名前なんだから…」

訳がわからないことを言いあっているわたしたちに、
「伊園早苗さんの身内の方ですか?」

ガラッとドアが開いたかと思ったら、おまわりさんが顔を出した。

「はい、妹の朽木若菜です」

「夫の朽木正文です」

自己紹介をしたわたしたちに、
「どうぞ、ここはお寒いのでお入りください」

おまわりさんがそう言って、わたしたちを中に入れてくれた。