嘘とワンダーランド

「そ、それはそうですけど…」

でも何で?

何で呼び出したうえに、抱きしめられてるの?

そう聞こうと思って唇を開いたら、
「ああ、それと…」

思い出したと言うように言った課長に、
「何です…ッ」

質問しようとしたわたしをさえぎるように、課長が唇を重ねてきた。

今日の課長、何だかおかしいような気がする…。

課長の唇が離れたかと思ったら、
「お前、旦那に隠れて何をやってるんだ?」
と、課長に言われた。

「えっ?」

言われたわたしは訳がわからなかった。

何をって、何を?

わたしは首を傾げた。

「とぼけたって逃げようったって、そうはさせねーぞ?

京極との昼飯を断って、隠れて何をしてたんだ?」