嘘とワンダーランド

伊園さんは首を横に振ると、
「どうしてなのか、僕にもよくわからないんです…」
と、呟くように答えた。

「警察には届けを出したんですか?」

続けて質問をしたわたしに、
「10日経っても早苗が帰ってこなかったら、警察に相談しようと思っています」

伊園さんが答えた。

「そうですか…」

そう呟いた瞬間、わたしの頭の中にある人物の顔が浮かんだ。

「その件なんですけど、わたしに任せてくれないでしょうか?」

そう言ったわたしに、
「えっ?」

伊園さんは驚いたと言うように聞き返した。

「こう言ったことに関して得意な友人がいるんです。

その人の人脈を生かして、お姉ちゃんを探すようにと頼みます」

「すごい知り合いがいるんですね…」

伊園さんが感心したと言うように呟いた。