嘘とワンダーランド

その翌日の昼休み。

「若菜、昼飯行こうぜ」

そう誘ってきた京やんに、
「ごめん、今日は急いでるから」

断った後、早足でオフィスから立ち去った。

会社を飛び出すと、待ち合わせ場所であるコンビニへと向かった。

コンビニの前に到着すると、紺色のチェスターコートを着ている背の高い男の人がいた。

あの人が自称、お姉ちゃんの夫なのかしら?

そう思いながら、
「あの…」

わたしは彼に声をかけた。

「はい。

えっと…福田若菜さん、ですか?」

わたしの名前を知っていると言うことは、どうやらこの人のようだ。