嘘とワンダーランド

起こされた京やんは大きなあくびをすると、うーんと両手を上にあげて伸びをした。

「京やん、大丈夫?」

そう聞いたわたしに、
「久しぶりにワインを飲んだから、ちょっと酔ったかも…」

そう答えた京やんの足取りはフラフラとどこかおぼつかなかった。

この足取りでは歩くのは難しそうだ。

「途中まで送ってあげようか?」

そう話しかけたわたしに、
「京極、お前はタクシーで帰れ。

お前に若菜を貸す訳にはいかない」

課長がさえぎるように言った。

わたしを貸すって、物みたいに言わないで欲しいんですけど…。

「タクシーって…?」

呟くように言った京やんに、
「今タクシーを呼んだから、後10分くらいでつくはずだ」

課長が言った。