嘘とワンダーランド

「もう何回目だよ…」

京やんは呆れたと言うように呟いた。

そうでもしなきゃ、わたしだってやってられないのよ。

京やんのデザインが採用されたのはこれで3回目だ。

3度目の正直と言うことで、今回は商品化へと話を進めなければならない。

もしかしたら、京やん本人よりもわたしの方が気合いが入っているかも知れない。

「手元にある資料は全部そろってる?」

「はい、そろってます」

「パソコンにデータは全部ある?」

「はい、全部あります」

「誤字脱字は?」

「特に見当たりません」

「じゃあ、よろしい」

確認を終えると、わたしたちは息を吐いた。

「いよいよだな」

腕時計に視線を向けた京やんが言った。

「もう30分だよね」

わたしは言った。