嘘とワンダーランド

「あー、終わったー…」

課長に提出したプレゼン用の書類がようやく認められ、京やんは机に突っ伏した。

「お疲れ様」

そんな京やんに、わたしは労いの言葉をかけた。

「若菜が残業を手伝ってくれたおかげで助かったよ」

「わたしを褒めても何も出てこないわよ?」

笑いあったわたしたちに、課長の咳払いがオフィスに響いた。

わたしたちはお互いの顔を見あわせると、椅子から立ちあがった。

ムダ話くらい、見逃してくれても構わないじゃないのよ…。

そう思いながらオフィスを後にして向かった先は、自販機スペースである。

「やれやれ、ムダ話もできやしねーな…」

やれやれと言うように息を吐いた後、京やんはミルクティーを買った。

「ホントね」

わたしは買ったばかりのストレートティーを口に含んだ。