すると、松田は


「俺のってくらいだから、原野の事、よっぽど大事なんだよな?」

と言った

俺は即答する

「あぁ、そうだよ」



俺の背中の原野の顔は真っ赤だと


松田の表情を見てわかった



「あーあ…。
やっぱ、広瀬には敵わなかったなぁ。
 
強引にしても、嫌われるだけだよな…

…原野、今までごめんな。

こんなやつだけど、これからも、クラスメイトとして、関わってもいいか?」


「…」

少し間があく



「う、うん…ありがとう。これからも、よろしくね」


原野がニコッと笑う


その笑顔を見ると、切なさが伝わる。


コイツ、素直だもんな。

きっと松田の事を考えて言ったんだろう



そして俺は、その時誓った




「俺、原野のこと、ずっと大事にするから。松田の分まで、幸せにする」


「広瀬くん…」



「広瀬…その言葉待ってた。ほら2人とも、もう下校の時間だぞ!早く行け!」

松田なりの、精一杯の明るさ


早く行かねぇと


ただ、今は1人にしてやりたい

そう思った。


「ありがとよ」

「松田くん、また明日」


「おう。また明日。」



2人で教室をあとにした。