「……あ、来た」
「千愛ちゃんっお待たせ!」
「…待ってないよ、心夏可愛いね」
「ほんと!?千愛ちゃんも可愛いよっ」
スラッとした長い足に白いデニムパンツが
よく似合っていて、本当に
モデルにもいそうな感じに見えた。
もう何人かヤンキーが集まっていて、
ギャハハ、と時々笑い声が聞こえてくる。
「…心夏、怖くないんだね」
「もちろん!ヒーローだからね」
「ふふっ、本当にすごい子」
ま、また笑ってくれた!
普段口調が静かなだけに、笑ってくれると
倍嬉しくなる。
すると千愛ちゃんは何かに気づいたように
私の後ろを見てから手を振り始める。
……誰か来たのかな?
「よぉ千愛。こいつがダチ?」
「……そ。心夏っていうの」
