それから月日は経ち、私たちは幸せな結婚生活を過ごしていた。


「じゃぁ、行ってくる。」


私は玄関で、お父さんを見送った。


ちなみに二人で生活すると、私のお父さんが一人になるという心配もあって、私の家で、賢人君も生活をしてるんだ。


「行ってらっしゃい。」


「帰りは少し遅くなる。夕飯の準備は任せて良いか?」


「うん、大丈夫だよ。」


たくさん練習したおかげで、料理も大分上手くなったし。


「そういえば、賢人君はどうした?まだ寝てるのか?」


「あぁ、賢人ならさっき起こしたから大丈夫。今準備してるよ。」


結婚したから、君付けはおかしいって言われて、今は普通に「賢人」って呼んでる。


そして、もう一人、新しい家族ができた。


「あう~~」


リビングにいた結菜(ゆな)を抱かかえ、玄関まで連れて行った。


「結菜、これからお父さんお仕事だから、一緒にお見送りしよっか。」


二ヶ月前くらいに子供ができて、名前は結菜と名付けた。


「じゃあ、家のことは頼んだぞ。」


「うん。」


そう言うと、お父さんは扉を開けて、家を出た。