「どうしたの?」


「昼、一緒に食わない?」


恵奈の方を向くと、ニコッと笑って小声で「行って来な!」と言っっていた。


私はコクリと頷いて、賢人君と屋上へ向かった。


寒くなってるか、屋上には誰もいなかった。


「今宵と飯食うの初めてだな。」


「そうだね。」


格子に近いところで、弁当を広げた。


「賢人君、お弁当、手作り?」


「うん。基本はね。」


すごい、私も今度料理してみよう。


「今宵、卵焼き頂戴。」


「うん、いいよ。あげる。」


私は卵焼きを箸でとって、賢人君に渡した。