「・・・賢人君?」


「・・・今宵が悪いんだからな。」


「え?んんっ!」


俺は今宵の口を塞いだ。


苦しそうな今宵は、俺のジャケットの袖を必死に掴んでいる。


ほんと、かわいすぎ。


今宵が息をしようと唇を離した瞬間に、また口を塞ぎ、舌を入れて、絡めた。


「んんっ!ちょ・・・」


しばらくキスをした後、唇を離した。


今宵は肩で大分息をしていた。


「今宵、あんまり可愛いこと言わないで。」


「え?」


真っ赤になりながらも、今宵を見て言った。


「そんな風に可愛いこと言われると、我慢出来なくなるんだよ。」


今宵の顔は更に真っ赤になる。


細道から出て、今宵の家の前に戻った。


俺は今宵の頭を優しくポンポンとたたき、ニコッと笑った。


「無理やりしてごめんな。じゃぁ、また明日。」


そして俺は元の道を歩き、家へと帰った。