待ち合わせの時間の五分前には、駅前に着くことが出来た。
今宵は、まだ来てないか。
「もうちょっと、待ってみっか。」
「お、お待たせ。」
お、来たか。
「いや、俺も今来たと・・・こ・・・」
振り向いた瞬間、俺は目を丸くした。
ボブの髪を編み込んで、眼鏡を外し、フリフリの淡いピンク色のワンピースを着て、メイクもしていた。
「・・・どうしたの?」
俺は我に返り、赤くなっていた顔を今宵にバレないように、顔を背けた。
「何でもない。今宵って、水族館好き?」
「え?うん、好きだよ。」
顔の熱がひいたのを確認して、今宵の顔を見た。
「良かった。水族館のチケット貰ったから、これから行かないか?」
「ほんと!?嬉しい。」
今宵はパーッと笑顔で嬉しそうに話した。
それを見て、俺の心臓が大きな音を立てる。