【賢人side】

ったく、呼び出したと思ったらあんなことかよ。


でも好きになったって言われた時、胸がズキンと痛んだ。


恋でもしてるみたいな……なんてな。


「ねぇ、安曇君!」


後ろから誰かが俺を呼ぶ声が聞こえた。


「お前、高槻の友達の…」


「恵奈!それより安曇君、今宵知らない?」


「どうした、そんなに慌てて。」


「学校に来てないの。今宵、今まで1回も学校休んでないし。何回電話しても出ないの!」



「……!」


おい、それやべぇじゃん!


「俺電話かけて、あいつの家行ってみる。高槻から電話来たら、俺に伝えて。朔夜にも伝えとく。あと、先生には俺は早退したって伝えといて!」


「分かった、気をつけて!」


「おう!」


俺は学校を出て、走って高槻の家に向かった。