「おい、小僧。その女の血をよこせ」 背の高い、綺麗な顔をした男が、 俺に話しかけてくる。 「なぜ?」 理由なんてわかっているのに、 答えを求めてしまう。 「………チッ…小僧、痛い目見る前に……」 ドカッ!! 目の前にいた男が、何者かの手によって 殴られた。 「キミ、大丈夫?」 透き通った綺麗な声に紫の瞳。 大人っぽいが、まだ俺と年は変わらない。 「あ、ああ……。ありがとう。」