吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち




「呼んだ?」


バジーは言う。
女の子はその言葉に顔を上げ、
『なぜここにいるのか』ではなく
『ここにいてくれてありがとう』
という顔をし、
もっと号泣した。



「ごめんね、もっと早く来れなくて。」



「いいの……。ヒック。ここに、
グス、来てくれたから…。」



バジーは静かに呟いた。



「………ミニキ…。
僕と、人間界へ行かないかい?」



唐突な言葉に驚かず
女の子(ミニキ)は頷いた。



そこからは
女の子の鼻をすする音しか聞こえなかった。