大声で好きを。





「会長さんも外で食べればいいじゃないですかー」


「それがねー、今ね、生徒会の仕事しながらお昼だからダメなの」



生徒会長さんはやれやれ、といった感じで肩を竦めた。


この二人、ちゃっかり意気投合してるのよね。こないだも、なんかよく分からない話してたし。



「生徒会って大変なんですね」


「ほんとー。毎日疲れちゃうよー」



なんか二人で話し盛り上がっちゃって、私は蚊帳の外状態だ。


別にそれはいいんだけど。むしろ、私に話振られなくて嬉しいんだけど。
だったら、私じゃなくて日和の名前を呼べばいいのにと思ってしまう。



「あ、じゃあ、そろそろ行ってくるね」


「はーい。行ってらっしゃーい」



元気よく手を振る日和を背に、生徒会長さんは本来行くべき場所へと歩いて行った。

そんな日和の姿を見て、呆れた目を彼女に向ける。



「日和って見た目によらず、けっこー攻めるタイプだよね」


「そーお?普通じゃないかな?」



ふふッと小さく笑って、「行こうっ」とゆっくり歩き出した。
私も、その後を追うようにして歩く。