それからというもの、生徒会長さんとは全く持って会わない。
なんとなく、ねぇ。助けてもらったのに逃げたんだから、気まずいし。
だから、生徒会長さんと関わりなんて……。
「あ!木下さんだ」
いや、ある。
会わない、なんて撤回。毎日のように会ってる。
でも別に私から話しかけてるわけじゃない。
「こ、こんにちはー」
あっちから、寄ってくるのだ。
日和と一緒に廊下を歩いていたら、前から生徒会長さんがやってきて。そのまま、私の元に近づいてくる。
その姿に、「また来た〜」なんて呑気に呟く日和。
最初は、生徒会長が寄ってきて何事かという目で見てたけど。
事情を説明した今、日常茶飯事になってるこれをおもしろがって見てるのだ。
しかも、寄ってくるだけじゃない。名前まで、完璧に覚えられてるみたいで。
日和のおもしろがるポイントは、これもプラスされてる。
