あと、もう少しだけ

いつもの家から学校の距離くらいを徒歩で、一輝と喋りながら 宿へと道を歩いた。



「…あっつ。」



あーあ、自転車があれば楽なのにな。



あーあ、リュックだったらよかったのにな。



ついでに、冬だったらよかったのにな。



足は重いし、エナメルは重くて肩にくるし、おまけに日差しが強くて暑いので汗が出る。





やっとの思いで宿につくと、そこは小さな宿で 浴衣みたいなのを着たおばさんが出迎えてくれた。



「今日からよろしくお願いします」



「どうぞよろしくお願いします、暑かったねぇ さぁ、入って入って」



宿の女将さんはとても優しそうな人で、他のお手伝いさんも優しそうな人が多かった。