「風呂上がったぞ。」

「はぁ~い!」

あっ…き、桐島君の濡れた髪…ただでさえかっこいいのに…もっとかっこいい。

「?」

「あ、は、入ってくるね!!」


うぅ…ドキドキが止まらない。

どーしよ。

でもなんだか今日は疲れた。

いろいろあった。

桐島君が転校してきて、挨拶したら睨まれちゃって

桐島君の椅子の下にシャーペン落ちて

桐島君と帰り道が一緒で怯えてばかりはダメだから声かけて

家が同じで

お母さんから一緒に住むなんて言われて

でも、誰かとご飯一緒に食べるなんていつぶりだっただろう。

もう9年か10年近く。

「寂しかったな…。」