『満ありがと!帰ろっか!』






『うん。』








満と教室に戻ってカバンを取ると、昇降口に向かった。







『あれ、2年の靴箱のとこ誰かいる。』








『んー?誰だろうね?』







近づくと、七瀬くんが立っていた。







『あ!七瀬くん!だよね?』







『あ、えっとー、久遠先輩。』






『麻友でいいよー!どしたの、こんなとこで。』








『あ、日代先輩待ってて。バスケ部なんで。』







『日代?日代って麻友のこと大好きな…』







『気持ち悪い!日代なんて!』








私は、同じクラスの日代恭介に恐ろしいほどのアプローチをされている。

今は避けてるんだけど、
まさか七瀬くんが日代に懐いてるとは…








『あ、じゃあー、私はこれで…』







『あ!え!まさかその後ろ姿は…、久遠!?』







『…見つかったね。』







『なんで黒川と久遠が一緒にいんの?』






『たまたまだよ…。』







『なぁ、久遠!俺お前のこと…』






『わかったから何も言わないで…。じゃあね、七瀬くん。』








私はその場をそそくさと立ち去った。
恐ろしい言葉が待ってるな、あれは。