「それじゃあ新太の誕生日を祝って!かんぱーい!」
サナのかけ声とともに、一斉にグラスを交えた
「あ、じゃあ山田さんと桜奈は同小だったんだ」
「うん、そうだよ。ねっかおり先輩」
かおりは奏の学年1の美少女と言われている
小麦色の肌に大きな瞳にほどよい唇
鼻筋の通った鼻
奏も素直にかわいいと思った
「う、うん。そうだね、久しぶりだね。桜奈ちゃん」
コミュ障なのか、かおりはあまりしゃべらない
「今さー、桑原と山田さん。いい感じなのよ。みんなおうえんしてやってくれよー」
「ちょ、おい!新太!」
桑原が赤くなっておこる
かおりも嫌そうではない
メインのステーキもきて、みんなで盛り上がっていた頃だった
「あ、ごめんなさい。私、もう帰らないと」
まだ7時だった
「えぇ桜奈ちゃんの家、門限厳しー」
「ごめんなさい、サナ先輩。あ、建井先輩。お誕生日おめでとうございます。お金置いていきますね」
桜奈は随分と慌てているようだった
「あ、桜奈。オレそこまで送るよ」
奏が立とうとしたときだった。
桜奈に肩をつかまれておしかえらされてしまった
「いいよ、奏。みんなで楽しんでてよ」
「奏、朝方さんもそういってるし」
「それじゃあ………」
桜奈はいそぐように帰ってしまった。
