サナが奏をみた
桜奈はとても社交性が高い。
桑原も気さくだし、きっと大丈夫だ。
「平気だよ」
「よし、決まりな。お前も女の子誰か呼べよ」
「じゃあ、山田さんでいいか?オレいま、山田さんと
めっちゃいい感じなんだよ」
桑原は携帯で山田かおりに電話をした
「あ、朝方さん来たんじゃね?」
図書館から長身の少女が
複数の男子と出てきた
「あ、ごめんなさい。おまたせしました」
長身にミディアムの髪型。
抜群のスタイルをしている
「おせーよ」
奏はチラリと後ろにいる男子を見た
「じゃ、朝方。また連絡するわ」
1人の男子がそう言って去って行った
「ごめんなさい、ちょっと部活のことで長引いて」
桜奈が嘘をついたことはそこにいた全員が容易にわかった
今出て行った男子生徒は全員、部活、学年もバラバラだった
「今の部活の人じゃないだろ」
奏はむすっとしたが
特に桜奈は気に止めることなく淡々としゃべる
「今のはさっきそこで会った掃除の人。元々知り合いだったのよ。それで挨拶されたの」
それでも連絡するなんて、納得いかない
それを問いただそうとした時だった
「あ、山田さーん!」
ちょうどかおりがやってきた
「ん、新太先輩。桑原先輩も来るんですか」
「おう。朝方さん知り合い?」
「いえ…………はじめまして。桑原先輩」
「…………ん」
桑原が珍しくぶすったれた
「よし、じゃあいくか」
その流れで6人は予約していた店に向かった
