「奏。サナ、掃除おわってから来るってさ」



図書館から出てきた奏に話しかけてきたのは
奏の無二の親友。建井新太だった。


「今井さんはココだって、場所わかってる?桜奈、図書館にいるって言ってたんだけどな」



今日は新太の誕生日だ。
新太の彼女、今井サナと奏、そして、奏の彼女である朝方桜奈でお祝いをしようということになっている。



「連絡つかないのか?あ、サナきた」





廊下を早歩きで来る人影があった




いつ見ても美脚である。
顔立ちはハーフっぽくて、華奢な体をしている。






「ごめん、新太。掃除長引いちゃってさ。佐田くん、こんにちは」





「こんにちは、今井さん。ごめんね、桜奈まだなんだ」





「あれ、さっき顧問に呼ばれてたよ。桜奈ちゃん新規部長だから大変でしょうね」





桜奈は1つ学年が下だった。
桜奈とサナは中学から部活が一緒でこれまた、姉妹のように仲がいいのである。


どういう運命か。
奏の親友である新太の彼女が、奏の彼女の親友なのである。








しょっちゅう4人で遊んだりしている。






「あ、桑原だ」





桜奈の代わりに見つけたのは



新太の部活仲間で
奏の近所に住んでいる桑原優太だった




「おっす、新太、奏。なになに。ダブルデート?」



「ちげーよ、オレの誕生日会。何なら桑原もくるか?
いいよな、サナ」





「私は構わないわ。桜奈ちゃんがいいなら」