タカラあつめ



「キミが恥ずかしがることないよ、悪いのは御堂だからね。っと、新太もいたのか」


もう1人の長身の男は
新太の所属するバスケ部の部長だ。





「………今は何やってたのよ」




サナは桜奈にまたしても詰め寄った。






しかし、桜奈は一向に口を閉ざしたままだ。





御堂も残りの2人もだ。




まだ、何か隠している。







奏が詰め寄ろうとした時だった。






地面が大きく揺れた。






「え?!なに?!!地震?!」




その場にいた全員はとっさに座った





「まずい!こんなに時に!!桜奈!!3人を外に出せ!」







バスケ部の部長が桜奈に指示した。






桜奈が素早く扉を開けた時だった









カラスの鳴き声がした






「遅かったか……………!」







御堂が拳を床に叩きつけた、







奏は外を見た。





目を疑った。
さっきまでは太陽が照りつける青空だったのに








扉の外は


不気味な夕暮れだった。







「え?!ちょっとなによ、これ!」









サナが扉にへばりついた。






「はぁぁ………またかよ!」







御堂は舌打ちをしながら立った。







「こうなったら仕方ないね、3人とも2階へ」






メガネの男が2階へ上がるように行ったが
何が何だかわからない3人は外へ出ようとした。





「外はだめ!」






桜奈が勢いよく扉にへばりついた。





「桜奈ちゃん!どうなってるの?!さっきまで晴れてたのに!今は昼休みでしょう?」









桜奈は歯を食いしばるようにして
何かを我慢していた。





「……オレから説明するから桜奈は何も言うな」




メガネの男は
知りたいのなら従え、というような目で3人を見た