佐田奏の人生は実に順調で
その運の強さは自分でも驚くものだった
ソレは生まれた時からはじまっていた
双子で誕生する予定だった奏は、難産だった
兄になるはずだった響は生まれて数時間で死んだというのに
奏はというと元気そのものだった
奏は巷の小学生の誰よりも勉強ができた
市民体育大会なんかでは何をやっても1位だった
奏の中には小さい頃か•̥̑.̮•̥̑ら響の分まで生きなくてはいけないという義務もあったのかもしれない
そんなこんなで周りの勧めもあって
名門進学校の特待生として
私立夕藍高校に入学した
そこで奏は信頼出来る友人たちと出会い
充実した高校生活をおくることになる
そうおもっていた
朝方桜奈が現れるまでは
