私は絶叫した。
暗闇の中で絶叫し続けた。
不意に目の前が明るくなった。
夢から覚めたようだ。
明るさに目が慣れ次第に視界がハッキリしてきた。
目の前に違和感のある物体があることに気付く。
物体ではない、朱美だ。
でも…………手足がない………
胴体に頭だけが乗っていてる。
そして、その頭にある顔は見慣れた朱美の顔そのものだった。
彼女は瞳をパチクリさせながら、私を見ている。
そして、口を開いた。
「遅かったわね、奈緒。かすみも彩子もみんな来てるわよ」
私は周囲を見回した。
そこには、朱美同様、頭と胴体だけの彩子とかすみの姿があった。
私は混乱した。
「朱美、かすみ、彩子!みんなどうしたの?手や足が無くなってるじゃない?どうして、それで平気なの?」
私の言葉に、かすみがいつものノンビリ口調で答えた。
「なに、言ってるのよぉ~。奈緒だって無いじゃない、手と足」
私はその言葉を聞きたくはなかった。
心のどこかで感じていたけど、拒絶して認めていなかったことだった。
私は悲鳴をあげた。
目一杯あげた。
朱美がそんな私を窘めるように言った。
「仕方ないじゃない、奈緒。私達みんなで『達磨女』の話して『職人さん』を呼んじゃったんだから。都市伝説って意外と事実だったんだね」
朱美の言葉を繋ぐように彩子が口を開いた。
「ホント、こうなっちゃったら、まさに『手も足もでない』わよねぇ~」
彩子の言葉にかすみが吹き出すように笑った。
「やだぁ、彩子ったらぁ~。オヤジみたぁ~い」
なんだか、私も笑わずにはいられなかった。
だって、いつもの仲間といつもみたいに話してるんだから。
~了~

