「帰ろ。華。」

くしゃっと頭を撫でる欄。そんな欄にさえドキドキしてしまうんだ。


「……ねえ。」


「んー?」


「欄ってさ何人の女の子がいるの?」


って…
私、何言ってるの?


「んー…数えたことねえからわかんねーよ。
沢山いる。」


どうしてだろ。
ずきっと胸が痛い。


「でも。」


「え?」


「本気で好きになったの、1人だけかも。」


欄は切ない顔をした。



わたし…欄が…



違う。
そんなことない


「帰ろ!欄。」


「おい!走るな!足痛いだろ!」


足よりもなんか胸が痛いな