side華


時は過ぎて、私達は
3年になった。

クラスはそのまま。


「ねえ、欄くんまた載ってるよー。」


「本当だあ!かっこいいよねーっ!」


蘭は、またたくまに
モデルとして活躍している。


クラスの女の子もだけど
ファンがいっぱいいる。


「はあ…」


「ため息!」

「むにっ!!」

麗奈がむにっとほっぺをつねった。



「暗い顔してどうしたの?」


「欄が遠い人みたい。」



「そう?風間欄は全然変わってないじゃない。」


廊下を指さす麗奈。


セツナとふざけて
追っかけっこしてる…


バカだなー。


変わってないよ。
欄は欄。


「でもね、昨日も仕事で
学校に来なかったし。
最近会ってないし。
なんだか私だけが取り残されてるみたいで。」


「でも、風間欄がせっかく見つけた夢なんでしょ?」


「わかってるよ~。
だからね、応援してるよ。すっごく。
欄がモデルになってから
笑った顔が増えたし。
生き生きしてる欄が好きだよ。」


ただ…
私は何も変わってない。



ぶっちゃけ、
欄のファンの女の子にまで嫉妬してる。


それに私は何にも夢がない。


いつの間にか欄だけが
前に進んでいる気がして…


「はーなちゃん?」


「わっ!!」


いつの間にか、欄が
私のとこに来ていた。



「どったの?
浮かない顔してっけど。」