「美香!!」


学校が終わって、
美香をずっと待ってた。


「欄、まだいたの?」


辺りは真っ暗。


「美香に話したいことがある。」


「欄、私まだ好きだよ。
言ったじゃん欄に会いに戻ってきたって。」


ぎゅっと俺に抱きつく美香。


「ごめんな。美香。」


「私がいなくなって怒ってる?」


「怒ってねえよ。」


美香がいなくなったのは、家庭の事情ってやつ。


美香の父さんと母さんが離婚して美香は母さんについていかなきゃならなくて…
それから、美香の母さん再婚して…
再婚相手と美香はうまくいってなかったらしい。

俺に心配かけたくなかったから、自立して家をでたら俺のとこに戻ってくるつもりだった。




「じゃあ何で?」


「俺、華が好きなんだ。」


そう言ったら美香は
すっと離れた。