向日葵色の恋【完】

「まだ付き合ってあんまり経ってないじゃん」



プールサイドへと移動しながら、太陽の光を浴びる。



輝は、そうなんだよねーと呟きながら天を仰いでいた。



「じゃあ何で?」



見上げた顔は、困ったように眉を下げ笑っていた。



「なんでだろな」



掴めないんじゃない。



掴めさせない。



「まあ気にすることじゃねーって」



その言葉と同時に、輝が私に向かって水を飛ばした。



「ぎゃっ」



またしても女らしくない声が漏れてしまった。



輝はケラケラと笑って。



「雫輝らしいなほんと」



胸の奥のずっと奥。



何かが疼いた気がした。