向日葵色の恋【完】

「そ、そういえば芽依ちゃんと一緒じゃないの?」



輝の裸なんて、小さい頃から嫌というほど見てるのに。



(落ち着け、落ち着け自分…)



「あー、ちょっとね」



水で濡れる髪をかきあげた姿も、苦笑いして目を逸らす姿も、バカにしたように笑った姿も、



胸を高鳴らせるには十分な材料で。



「喧嘩?」



無駄に深呼吸をするのを悟られないように、私は平静を装う。



「んー、ちょっとなんか」



首の後ろへ手を持って行き、少しだけ上を向いたかと思うと



「疲れちゃったかな」



私を見て、悪戯に笑った。



「つ、疲れたって…」



輝の顔を直視できず、下を向く私。



こんなところ芽依ちゃんに見られたら…



考えるだけで末恐ろしい。