向日葵色の恋【完】

「いきなり入ったら危ないですよ」



「え?」



おもむろに水の中へ手を入れた伊澄くんは、



「ギャッ」



その水を私へとかけた。



「ちょ、ちょっとぉ…」



ヒヤッと冷たい感覚が、全身を取り巻く。



「もう少し可愛い声出せないんすか?…ギャッて色気もクソもあったもんじゃないっすよ…」



「う、うるさいなあ」



顔にかかった水を払いながら反論すると、ぽんっと頭に手が乗った。



「せっかく、可愛い水着きてるんすから」



その顔がなんだか色っぽく感じたのは、いつもと違うこの場所と、上半身にあるのだろうと勝手に思った。



「は、入ろっ」



なにを焦っているのか、ボチャン!と大きな音をたてて体をつける私。