そして今。



背中丸見えのスケスケ水着が入った袋を片手に、私は美涼の隣をトボトボ歩く。



こんなものを着て、みんなの前に立てるわけがない。



だがこの水着の金額も、ばかにならない。



着ないわけにはいかない状況に立っている。



「こんなもの着れる体型じゃないよ…」



小さく漏れた声を美涼は聞き逃さなかった。



「なら痩せなさいよ」



至極当然のことのように美涼は言い放った。




「だ、だってプールは明日だよ!?1日でなんとかできるお腹じゃないもん…」



お腹を触りながら撃沈する私。



「水着なんてねぇ、なに着たってお腹は目立つものなの。だったらオシャレな水着のほうが得じゃない」




無駄に説得力があるのに腹が立つ。



美涼はフフンと鼻をならした。