「な、何言ってるの…!?」



『冗談っすよ冗談。照れてんの?先輩』



「て、照れるわけないでしょばか!!!」



私も私で、こんなことで恥ずかしくなるなんて。



(後輩に負けてるみたい…)



「も、もう切るよっ」



『はいはい。また明後日ね先輩』



またね、と言い合い電話を切る。



電話を切った瞬間、しーんと辺りが静まった。



時計の針の音がやけに大きく聞こえる。



部活のメンバーでプールということは、輝と芽依ちゃんも来るということ。



きっと、幸せそうにじゃれあうところを見せつけられるんだろう…



「ハァ…」



重たい重たい溜息。



輝に会いたい、最近はそればかり考えてしまって仕方がない。