「お母さんの病院…?」



車が入って行ったのは、お母さんが入院する病院だった。



胸騒ぎはもう、胸騒ぎではなく確信に変わりそうだ。



「なんで……?」



お父さんは答えない。



胸が苦しくて潰れそうだった。



不安で意識が飛びそうだった。



「お父さん答えてよ!!!何で病院にきたの!?!?」



「お母さんに、会いに行こう」



会いに行く。



それは決して、喜ばしい意味を持ってはいないことを私は知っている。



「やだよお父さん…」



「行けばわかるから。行こう」



重たい足を引きずり、病院へと向かって歩いた。