向日葵色の恋【完】

表彰式も終わり、みんなが次々と荷物をまとめ、バスに乗り込んで行く。



茜色の空にカラスが飛んだ。



「ずぅちゃん先乗ってるね!」



「あ、うん!ありがとう!」



千陽ちゃんが先に行くことで、女子更衣室は私1人になった。



手早く荷物をまとめ、バスに乗ろうとした私の背中に、



「雫輝?」



輝の声が届く。



「輝?」



振り返ると、バックを片手に持った輝が、夕陽に照らされた顔で私を見ていた。



「試合お疲れ様。どうかしたの?」



嫌な予感がした。



「雫輝もお疲れ様。すごなったな」



輝が読めない。



私に何が言いたいのか、嫌な予感だけがグルグルと胸を回る。