「やだぁまた遅刻ー?」



「輝の漕ぐスピードが遅いんだもんやんなっちゃう」



「おまえが寝坊しなかったらおまえを乗せることもなかったんですけど?あれれ?」



昼休みにはいつものメンバーで屋上に向かった。



私の1番の理解者



美濃 美涼(みの みすず)



「もう少し自転車速く漕ぐ練習でもするのね」



いつもこうやって私の味方をしてくれる。


一重だがパッチリとした目は
美涼の美人さを引きだたせる。



「高3にもなって遅刻常習犯抜け出せないのか雫輝はー」



そうやってお箸を人に向けて苦笑する男
寿 俊哉(ことぶき しゅんや)。



黒縁メガネをかけた秀才…と言いたいところだが
成績は普通。



かもしだされるそのオーラだけが
俊哉を秀才に見せる。



高1から変わらない



安定したいつものメンバーだ。