大会まで残り2日という期限の中で、私は必死に練習をした。



残された時間が少なくなるにつれて、勝ちたい気持ちが大きくなった。



輝のことは考えないように、いい意味で緊張感を持つことにした。



「先輩あした下痢とかで休まないでくださいね…」



それでもきっと、ここまで頑張れたのは、伊澄くんの存在も大きく影響してると思う。



「なきにしもあらず…?」



「ちょ、」



どんなに落ち込んでいても、どんなに空元気でも、伊澄くんが近くで笑わせてくれた。



「伊澄くんこそ生理痛とかで休まないでよね」



「なきにしもあらず…?」



輝のことを考えてしまって仕方がないときも、伊澄くんは部活の話しをしてくれた。



漫画の話しをしてくれた。



言わないだけで、伊澄くんはどれだけ私に気を遣っていたのか。