「それと雫輝!後輩といいかんじだったならそう言いなさいよ〜〜」



「え?」



と、いきなり美涼が頬を赤らめて言うものだから、驚き以外の何物でもない。



「なになに?付き合うの?ねえどうなの?」



「な、なに言ってるの美涼…?」



美涼がどこからそんな情報を仕入れたのか、まずそんな情報がどこから漏れるのか、まったく見当がつかなかった。




後輩といいかんじになったことなんて1度もない。



「ほら、なんていったっけ?雫輝のことが大好きな後輩いたじゃない」



「ハァ?」



「確か……そうそう綾十(あやと)くん!」



「あ、綾十くんって……伊澄くん!?」



ずっと伊澄くんと呼んでいたが、下の名前は確か綾十。



それにしてもなぜ伊澄くんがでてくるのだろうか。



「な、なんで伊澄くんが出てくるのよ…」



「え、2人で帰ってたって聞いたけど」



「どこからそんな情報入ってくるのか知らないけど、一緒に帰ることくらい別になんでもないでしょ?」



2人で帰ることで、そんな風に勘違いされるとは思ってもみなかった。