「うん、そうだよ」



心臓が大きく脈打っている。



美涼も俊哉も輝も、そんな私を黙って見つめていた。



『いいか。落ち着いて聞くんだぞ』



「うん」



お父さんのやけに冷静な声に、あのときの記憶が蘇る。



お父さんは、どんなときも冷静だから。



『お母さんが_________』



「…え…?」



手からスルリ、とケータイが落ちた。



『雫輝?おい雫輝!』



一点を見つめて動かない私を、みんなが心配そうに見ている。



「雫輝?」



涙を流す私に、美涼が声をかけた。



私はゆっくりと美涼を見る。