「探そう」



頭で考えるより先に、言葉が出ていた。



「え…?」



「なくしたままじゃ、おばあちゃんが可哀想だよ」



どうしてそのネックレスを千陽ちゃんにあげたのか、千陽ちゃんにあげる理由は少なからずあるはずだ。



もう二度と聞けないその声を、失くすわけにはいかない。



「何か心当たりは?」



「肝試しのとき、びっくりして尻もちついちゃったときあって…」



「場所は覚えてる?」



「ずっと同じ景色だったから…どこらへんだったのか分からない…」



さっきまでザワザワしていた周りは、いつの間にか人が少なくなっていた。



千陽ちゃんを見ると、赤い顔をして、目を虚ろにさせていて。



「千陽ちゃんもしかして熱あるの?」



千陽ちゃんのおでこに触れてみる。