「あっぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」



「ひっ」



見えない森の奥から、次々と悲鳴が聞こえてくる。



普通のお化け屋敷でも、あんな叫び声は聞こえてこない。



(一体、どんな仕掛けを用意したんだろう先生…)



「け、結構、怖そう、だね…」



チラっと伊澄くんを見上げると、伊澄くんは真顔で



「え、そっすか?」



何が怖いの?とでも言いたそうに、私を見た。



(そんな顔されても困る…)



「先輩怖いんすか?」



ニヤッと笑って私を見てくる挑発的な伊澄くんに、バカな私は乗ってしまうのである。



「なわけないじゃん?」