だんだんとイラ立つ輝。



私は上を指差し、



「芽依ちゃんと会った…?」



恐る恐る口を開いた。



「芽依?会ってないけど…」



何で?と問う輝。



輝は今日、ほんとに芽依ちゃんの話しを聞いていたのだろうか。



あのプールで会ったとき、芽依ちゃんは、夜待ってるからねと言っていたはずだ。



「さっき階段上って行ったから、たぶん輝に会いに行ったんだと思うけど…」



「あー…」



首の後ろをポリポリとかきながら、困った顔をする輝。



2人でいるところをまた見られでもしたら、私はもう生きていないかもしれない…。



「会いに行ってあげないの?」



聞けば輝は、少しだけ笑って首を横に振る。